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アガサ・クリスティ「検察側の証人」&映画「情婦」・TVドラマそして戯曲は?

 27日だったと思う。「クリスティ短編集1」(新潮文庫)の解説を少し確認したら、「検察側の証人」が映画化されたと。また収録の短編は、二作品を除き、ポアロもの、ミスマープルもの、パーカー・パインものであり、「うぐいす荘」は学生時代に、江戸川乱歩編の世界短編集で読んだ記憶があるので、巻頭の「検察側の証人」(1925)からとりかかった。

 殺人容疑者がアリバイの頼みとしているのは妻だが、その妻は弁護士の前で、アリバイに関し不可解な応対を…。そして何と妻は検察側の証人として法廷に立ち、アリバイづくりを頼まれたと証言を…。ここから面白くなり、どんでん返しのラストに。こういうラストでアッ!?というのが私の好みなんです。

 私は、元々犯人捜しの推理小説はあまり好きでないことから、ホームズで記憶に残っているのは「赤髪組合(赤毛組合etc.)」のみだし、アガサ・クリスティの長編で読んだのは「アクロイド殺し」「そして誰もいなくなった」ぐらいで、特にクリスティ作品を追いかけたことは無かった。

 が、この「検察側の証人」なら話は違います、別格です。もっとこれに早く出合いたかった、ホント。ネットで調べると戯曲もあるというし……。

 映画「情婦」(ビリー・ワイルダー監督/1957)では、弁護士の設定が小説とは異なり、(くせ者患者の)弁護士が看護婦付きで(追い出されて)退院のシーンから始まる。容疑者と妻の出会いシーンはあるし、謎の女と逢う場所は駅と異なり、どんでん返しは小説よりもっと大がかりになっていました。このラストの方が良いですね。付き添い看護婦と弁護士の掛け合い会話も面白いし、ラストシーンでは"阿吽の呼吸"的コンビに…。実際の夫婦が演じているとのことなので、納得です。映画は小説の後に書かれた戯曲の設定に近いのかも知れない。気になる戯曲(1953初演)です。

 TVドラマ「検察側の証人」(1982)の方は流し視だが、出だしは違う。外出先から家政婦が裁縫の型紙を取りに戻ったら、被害者は誰かと談笑しており、家政婦が再度出かける時に殺されていたのを発見して通報となっている。なおこちらには容疑者と妻の出会いシーンは無く、謎の女と逢う場所は小説と同じ。ラストシーンは映画の夫婦役者にはかなわない。更に気になる戯曲、どっち作品が戯曲に近いのか?雑な流し視だけど、映像としてはモノクロだが映画の勝ち。

 ネットで調べると戯曲「検察側の証人」を収録しているらしい短編集があったので、早速蔵書を確認の上、8/28(金)に図書館へ行くが、棚に見つからず。貸し出し中では無かったはずなのに…。今までにも棚で見つからなかったことが何度かあった(本番号・棚番号などの約束事がまだ理解できていない)ので、昨夜29日ネットで予約したら、本日用意ができたとメール連絡があった。今日は日ハム戦のテレビ観戦(結果は延長で引き分け)をしたので、火曜に取りに行く予定。期待のつのる戯曲です。ついでに別訳らしい小説も借りて来ます。

 なお、本書収録のポアロもの、ミスマープルもの、パーカー・パインもの、それぞれ最初の第一作を読んだが、パーカー・パインものが一番面白かった。再読した「うぐいす荘」には負けるけど。ベッドの周りに積んである短編集・アンソロジーは色々沢山あるので、残っているポアロものはもう読まないでしょう。ミスマープルものは少し気にかかっております。

 そうそう映像化について記しておこう。やはり原作小説に軍配ですね。小説を読みながら自然とイメージしている人物が、演じる役者で決めつけられてしまう、限定されるというのは映像が損です。あくまで別ものとして受け止めるべき。もっとも映画を観てから気にかかって、原作の小説を読んだなんていうことは滅多に無いから、どうでも良いことかな。
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